2009年9月29日火曜日

CEOで学者だったころ

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534025106/qid=1045816123/sr=1-3/ref=sr_1_2_3/250-0919282-3261009
旧著「華僑 最強の家族経営」(日本実業出版社)が、杉田敏明教授(甲南大学:アジア・中国企業研究)により、「華僑経営の主要著書」の一つに選ばれていることに本日気がついた。
十年ほど前に日本華僑華人学会が設立された時、私は設立発起人であり、何年か監査役を務めさせていただいた。この分野では学者の端くれとして活動していた時代を思い出した。
1997年に香港が返還された年あたりが私の「日華経営国際比較」研究のピークだったかな。
杉田教授のサイト。
http://homepage1.nifty.com/Toshiaki-SUGITA/menu-japanese.htm

2009年9月28日月曜日

コンサルタントは経営者を育てられるのか

「コンサルタントを教えるコンサルタント」と言われているそうな清水久美子氏著「プロの課題設定力」(東洋経済新報社)を読む。
課題設定力の有効性とその方法論がよくまとめられていた。しかし、思うのだが「これって結局コンサルタントのための勉強本じゃない?」ということだ。例によって問題整理のフレームワークがきれいにちりばめられてはいる。
経営者側からの戦略系コンサルに対しての最大の不満と言うのは、「それで何が残るの?」ということだ。多数のコンサルタントが動員されて、集中して社内ヒアリングが行われ、「中期経営戦略」なるものを作成し、嵐のように去っていく。
私が在任したM社では前々社長が某トップコンサル会社に払ったフィーが1億2千万円だった!そのリポートが5年後に私の社長室の隅から転がり出てきて知ったことだ。あの人たちは、企業が本当に欲している「社内経営力」はどう育ててくれるのだろう。

2009年9月27日日曜日

9社目の転職なるか、スーパービジネスウーマンAさん

旧知のAさん(女性)から転職相談を受け、案件実績で日本最大となったエグゼクティブ・サーチR社のトップ・コンサルタントに話す。「喜んで面談させていただく」とのこと。
Aさんは9社目を目指している。昔なら「ジョブ・ホッパー」として敬遠されただろうが、現代は違う。
ドラッカーが「21世紀は知的プロフェッショナルの専門職の時代となり、会社の垣根は取り払われるだろう」と喝破していることが起こっている。Aさんは若い時にTOEICでほぼ満点を取り、専門分野では在職のままとある大学院で一コマ教えてほしいと頼まれたほどのレベルだ。CFOを務めてきた各社の業界、業態も様々だ。
私たち経営の専門家にとってそんな垣根は存在しない。昨年CEOを引退した私は、結局14の会社に奉職した。私のビジネス界の先生だった故水谷栄二氏は「私の社歴数を抜くのは山田さんくらいか」と笑っていた。

2009年9月26日土曜日

中期経営計画戦略策定指導が始まる

売り上げ規模50億円、アジアで自社生産、先進諸国を販売先とする会社。このたび社長交代に伴い、新しい中期経営計画を策定することを決定。三つの事業部を個別に2時間ずつ5回にわたって指導を展開する。
年明けに事業部別の中期戦略の切り出し(言語化)を目指す。
「戦略カード」と「シナリオ・ライティング」をツールとして、大胆に戦略の「頭出し」と「シナリオ展開」を指導していく。「大きなことを考えよう」というのが今回の標語。

2009年9月20日日曜日

大分で「リーダーシップ」を講ず

大手企業の大分県支部で管理職研修があった。数十人規模の部下を持つリーダーたち、50名強が別府温泉の研修施設に泊まり込み研修。研修の締めくくりとして、日帰りで講演会を実施してきた。
「コミュニケーティング・リーダーが最強のチームを作る」というタイトル。
ボス的でなく、カリスマ的でもない、実在可能で最終果実を最大化していく現代的なリーダー像とは、を提示し、その実現のための現実的な手法を伝授する。
主催責任者の方からも強い賛同をいただいた。

2009年9月19日土曜日

27年目の勉強会、今月は「老子」を英語と漢文で

月例で続いている勉強会「九段クラブ」は何と27年目に突入した。30代の若手ビジネスパーソンで始めた会が延々と続いている。皆それぞれにキャリア開発してきたが、今日発表してくれたK会員などは、社員数千人の1部上場企業の代表取締となり、「位 人臣を極める」ところまで到達している。
本日は経営哲学としての「老子」の最後の章を、中国語原文、漢文読み下し、現代日本語訳、英語訳の4つのテキストを比較批判しながら、8人の出席者が「英語で」議論した。
私はもともと国文学古典が専攻で、その学際領域だったこともあり、知的興趣を覚えた。

2009年9月18日金曜日

還暦をテニスコートで迎える

9月18日(金)に60歳となった。11時から井の頭公園でダブルスの試合。4ゲーム先取のミックス・ダブルスを6試合行う。勝ったり負けたり。
井の頭公園は気持ちの良い秋を迎え始めた。
良い環境の地で健康に還暦を迎えられた幸せを感謝する。

2009年9月14日月曜日

戦略が出ない?せめて邪魔するな!

売上規模150億円ほどの企業で、管理職50名に「戦略論」。
正しい経営戦略が生み出す莫大な業績改善効果と、その立案実施の方法を説明。
今回強調したのは、同一企業での奉職体験が長い経営幹部に対する警告。
それは、「成功の復讐」と言ったわけで、過去に成功して幹部に上り詰めたものほど、
改革期に際して目新しい戦略を思い付きにくい傾向があるということ。
「戦略を出せなくなった幹部は、せめて部下たちが考えてきた新戦略・新しい方法を
頭ごなしに否定することのないように」と説いた。

2009年9月11日金曜日

The Road to CEO、聴衆アンケート

主催者(リクルート)より当日のアンケートが回送さる。いくつか。

・「プロフェッショナル経営者」という言葉がぴったりだと感じた。知識だけではなく、豊富な経験と実績に基づかれていて、具体的で、説得力があり、非常に参考になった。今後、組織戦略について深く伺ってみたいと思った。
・数多くの実務的・実戦的なお話を戴くことができ、大変参考になりました。 所謂、MBA経営ではなく、足が地に付いた親身な経営を実施されてきたことがよく理解でき、深く感銘いたしました。 特に、既存の幹部とのCommunicationの取り方、社員のMotivationの高め方、などは、とても興味深く伺いました。
・長年のキャリア、実績から来る強い信念を感じることができました。他の方の質問に対する実践的なアドバイスも大変参考になりましたが、私にとってはこれが今回のセミナーに参加した一番の収穫でした。

2009年9月10日木曜日

外資で営業戦略策定 個別指導

日本法人の規模は数十人。ヨーロッパ系のペット産業の会社で、マーケティング責任者と営業本部長2名を個別指導している。
今週は、3年後の実現目標を設定させ、それらの実現のための障害となるビジネス課題の確認を行ってもらった。PSTメソッド(山田オリジナル)のうち、Problem Definitionというステージの実施を行ったわけだ。
事前課題を前回置いていったのだが、熱心に準備してくれていて感心した。彼らも「個別指導による個別戦略の開発」という指導アプローチの効果を実感しているので、とても参加意欲が高い。
次は今回置いてきた宿題により、いよいよStrategy Creationのステージに入る。確かな成果物の出現の予感がする。

2009年9月9日水曜日

次世代経営チーム指導研修 佳境

「経営幹部を個別指導をする」を「売り」としているコースが展開している。売り上げ規模40億円で創業40年。再来年に社長交代が計画され、次期社長が指名された。このタイミングで、彼と彼を支える中堅部課長計8名を指導してほしいという依頼。
7月より開始して今週は第3回目(月次)。7月は集合研修して私の「戦略論」と「オリエンテーション」を実施して、その後は一人の参加者を個別に一回1.5時間面談指導する。
幹部を8人も教えると、その会社全体の問題も浮き彫りにされ、次期社長に月ごとに問題提起してあげている。ついでに解決策のオプションも教えてあげている。コンサルティングではないのだが、実質的には追加無料サービスのようなもので、どこでも大変感謝される。
なにしろこちらは会社経営6社20年なので、いろいろな問題が見え、「こうすれば」ということがすぐ出てくる。分析を山ほどおこない、数千万円のフィーを取る戦略系コンサルの仕事を「ついでに」やってあげてしまっているわけだ。

2009年9月8日火曜日

The Road to CEOに出演

The Road to CEO(「社長への道程」と訳すか)というトークショーに出演した(8・27)。
http://www.recruit-ex.co.jp/businessleader/seminar/roadtoceo/info/00034/
ステージにリクルートエグゼクティブ社(主催社、エグゼ専門のトップ・ヘッドハンター)と東洋経済新報社田北編集部長が私を取り囲み、私を質問攻めにする。1時間たつと、フロアからの質問に移行し、これがまた1時間ほど続く、という趣向である。
「トップを目指しての転職文化の創出」というのがリクルートエグゼ社の狙いだ。34回目の月例となるこのイベントの出演社長の要件は、だから「転職して社長になった人」ということだそうで、この要件では日本中で私が最適格者であることはまちがいない。
聴衆の数は50名に限られ、濃い質疑が交わされた。社長をゴールとしてのキャリア開発を考えている30代、40代の参加者と、私の著書や経歴に触発された40代、50代の「すでにエグゼクティブ」という二つのグループが参加していた。
このやりとりは9月中に東洋経済のサイトにアップされるそうで、楽しみにしている。