2010年7月16日金曜日

「プロ経営者の育ち方」インタビュー(3)私のコミュニケーション

インタビューが終わった翌日、私が発信したメールを転載する。


冒頭で「私はコミュニケーションを重視する経営者です」と申し上げました。
最後の方で「社員とは距離をとります」と申し上げました。
象徴的なエピソードとして、「社員とランチに行かない、飲みに行かない」とも申し上げました。

これらの矛盾するようなステートメントをブリッジする説明として
「その代わり、プログラム的なランチの設定をしてそれは実施する」とも申し上げました。

新社に赴任すると、半年後あたりから一人で社長室で弁当を使うこともあるのですが、着任3か月くらいまでは、
全て「ビジネス・ランチ」となります(外出をのぞいて)。逆に言うと、こんなに社員と飯を食う社長はいないといつでも言われました。
その後はペースが落ちますが、定例となります。
工場に行くとかならず現場の社員をグループで招き、ランチ懇談をしました。「社長と話すのは初めてだ」とどこでも言われました。

私が避けるコミュニケーションの形態: アドホックで、無作為で、不公平な対象設定。内容がプライベートでインフォーマルなもの

私が追及したコミュニケーション:   プログラム化され、システマテックで、階層別にその密度が配慮されたもの。公平感があり、
                   社長とのコミュニケーションが実現したことに驚きと喜びを与え、その継続に期待を持たせる形態。
                   ビジネスの内容のみにフォーカスし、個別であろうとグループ面談であろうとフォーマルなコミュニケーション。
プライベートな話はしない、聞かない。

また、社長が社員と距離を取ることは正しいことなのです。来月解雇を申し渡すことを決めている幹部と親しく飯を食って談笑する、酒を飲むなどと言うことを続けると
たぶん人格破たんすることになるでしょう。あるいは、その可能性のある社員(再建を目指している場合、全員にその可能性がある)との距離感も同じことです。

私が追及したのは、「ドライなコミュニケーションの量と質を徹底する」ということです。「ウェットなコミュニケーション」は社長にとっては大いに危険なことだと思います。

以上、追加ご説明です。どうぞよろしく。

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