2013年10月20日日曜日

『不本意な敗戦 エルピーダの戦い』坂本幸雄 書評183(1) 吼える破産経営者

日本経済新聞出版社、新刊。坂本氏は2002年から国産半導体メーカーであったエルピーダメモリ社長を務めた。2012年2月会社更生法適用を申請、自ら管財人に就任し、米国マイクロン社に売却を果たす。この倒産に当たり、社員を解雇せずに乗り切った。

話題の書。会社倒産という経緯から、「敗軍の将、兵を語る」という体裁の本を想起したが、全くそうではない。その意味で異色の書であり、異色の経営者というのが感想だ。一言で言えば、モラル・ハザードかな。

(この項 続く)