2014年5月11日日曜日

孫正義と柳井正 科学的なユニクロ、勝負のソフトバンク(7)

ユニクロ柳井正の農耕民族経営 同じことの繰り返し&精緻化で同一事業領域を深掘り

ユニクロなどを展開するファーストリテイリング社長の柳井正氏と、ソフトバンク社長の孫正義氏は、実質的な創業社長として現在日本における2大名経営者だと思います。

 ビジネス拡大の手腕については、ともに稀有というべき実績を残してきた2人ですが、その経営手法やスタイルには大きな差異が見られます。
 差異の筆頭ともいえるのが、「ビジネス・ドメイン」との関わり方でしょう。「ビジネス・ドメイン」とは「事業領域」と訳されています。

●柳井氏は同一ドメインの深掘り

 柳井氏の場合は、地方都市の一洋品店であった小郡(おごおり)商事の2代目を継いだ時から現在に至るまで、ほぼ一貫して繊維産業とその流通業のカテゴリーの中で業容を拡大してきました。途中、野菜の小売りなど、私たちの目をむかせるような寄り道をしたこともありますが、たちまち撤退し、本業に回帰しています。

(この項 続く)