2014年8月12日火曜日

『「色あせない成功」を求めて』ハワード・スティーブンソン他 書評207(2)

「カレイドスコープ」とは、「万華鏡」のことだ。本論文の要旨は、
「経営者の幸福ーつまり『本当の成功』ーは複眼視されるべきだ」
というものである。

つまり、経営論文としては珍しく、「経営:ビジネス」の成功ではなく、「経営者:個人」の幸福を論じている。そしてこのような視点を有することにこそ、スティーブンソンがビジネススクール教授として稀有に慕われている点なのだろう。

この論文は、学術論文としてはお手軽なモノだ。というのは、HBSが主宰するAMPに集まる「世界で成功しているエグゼクティブ」100名足らずを聞き取り調査したことをベースにしている。調査研究のため、どこに足を運んだというわけでもない。ちなみにHBSのAMPについてはこの拙ブログでも紹介していて、その記事である。
ハーバードAMP

スティーブンソン教授が指摘した「経営者の真の成功」とは、しかし結構な説得力と何よりユニークな視点を持っている。それは、、、

(この項 続く)