2014年10月1日水曜日

LIXIL、伝統的日本企業に欧米流経営導入、藤森義明社長を賞す(1)

●洗浄便座メーカーの怠慢


  前回連載で触れたように、外資系企業の経営経験が長かった筆者は、思わぬ経緯で日系企業トップに就くやいなや戦い始める前に放逐されてしまったわけだが、日米の企業文化の差をモノともせず輝かしい実績を上げているのが、藤森義明LIXIL社長だ。


 日本を初めて訪れた旅行者からよく聞かれる感想が、「日本のトイレは~」というものだ。「あんな素晴らしい体験はなかった」と、例外なく激賞する。

以前ではこのような感想を聞かされて、日本人の清潔へのこだわりに誇りを感じていた。しかし、十年来同じ感想を繰り返し聞くたびに、次第に不快に思うようになってきていた。それは、「この業界のリーディング・メーカーは、一体何をしているのだろう」ということだ。日本メーカーが生産・販売する洗浄便座の特性を整理すると、、、

(この項 続く)

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