2016年1月2日土曜日

地獄の歯科業界、大余剰で年収2百万も…激増の「整体」」「もみほぐし」、大チェーン出現(1)

駅前通りを歩いて、以前に比べて目につく店看板が3つある。
 ひとつ目は、もちろんコンビニエンスストアだ。2つ目は歯科である。「デンタル・クリニック」などと掲げている歯科は、比較的近年開業された場合が多い。
 ある歯科医は、「コンビニより多いといわれているんですよ」と自嘲的に言う。

 厚生労働省、医療施設動態調査によると、今年1月末時点で日本全国にある歯科診療所の数は6万8799カ所だという。一方、日本フランチャイズチェーン協会の11月度「JFAコンビニエンスストア統計調査月報」によると、日本全国にコンビニは5万3309店ある。つまり、実際に歯科のほうがコンビニより多い。
 これは、歯科医の供給数の増大から来た必然的な結果だ。日本全国の大学にある歯学部の年次定員合計は約3000人だ。医学部定員の総計が約9000人であることからも、単独医科としての歯学部からの卒業生は突出しているといえる。現在、全国の歯科医は11万人余りも存在するといわれている。

 昔は「目医者よりも歯医者、なぜなら目は2つだけ」などといわれていたが、見方を変えれば「口はひとつだけで人口は減っている」という社会情勢だ。

 上記調査で、コンビニの店舗数は前年同月より3.1%増と上向きだが、歯科診療所の数は2013年に約6万8000軒に達してから、ほぼ横ばいとなっている。歯科医の数が増えて小規模クリニックの開業が相次いでいる中、競争が激甚となり東京都内では1日1軒のペースで閉院に至っているのだ。


(この項 続く)

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