2016年1月20日水曜日

川崎重工、想定外の損失計上で快進撃にブレーキ…「負け犬」船舶事業を捨てるべき(2)

航空宇宙部門が「スター」なら、船舶海洋部門は「ドッグ」

「機械の百貨店」とも称される川崎重工は、多岐にわたる事業を7つに分けて経営している。そのなかでも好調で業績に寄与しているのが、村山社長の出身母体でもある航空宇宙部門だ。同部門は16年3月期予想では営業利益を対前年比21%増となる440億円と見込んでいる。村山社長自身も年初にこう意欲を示している。


ボーイング向けは、この3年で計1000億円を投資した。開発中の最新機「777X」向けでは、昨年、名古屋第一工場(愛知県弥富市)に生産・組み立ての新工場の建設に着手した。自社生産するロボットを導入し、自動化を進める。今後も生産技術を高めたい」(1月16日付SankeiBiz記事より)
 一方、今回損失計上の原因となったブラジル事業は船舶海洋部門だ。同部門は15年9月の半期実績で、31億円の営業赤字に沈んだ。同社の7事業部のなかで唯一の赤字部門だ。今回の特損計上で部門赤字額は年度合計としてさらに大きくなる。

(この項 続く)

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