2016年1月14日木曜日

「心が折れた」LLIXIL藤森社長、なぜ突然退任?(1)

2015年12月21日に発表されたLIXILグループの藤森義明社長兼CEO(最高経営責任者、64歳)の退陣は唐突で異例なものだった。藤森氏が16年6月下旬の株主総会で代表権のない相談役に退き、後任には事業者向け工具通販大手MonotaRO(モノタロウ)を立ち上げ株式上場させた瀬戸欣哉氏(55歳)が就くという。

 その発表は藤森氏のみの出席で行われ、通常同席して紹介されるべき瀬戸氏は英ロンドン在住ということで姿を見せなかった。連結売上高1兆7000億円近い企業グループの新社長が、その就任発表の場に姿を見せないというのは極めて異例。そんな「経営者交代発表」など聞いたことがない。

今年1月1日から瀬戸氏は暫定COO(最高執行責任者)として着任したとされるが、交代会見に顔見せしなかったことは、上場大企業の経営責任者として説明責任に欠けるという指摘をしておかなければならない。

 しかし実情は、そんな批判は百も承知で社長交代の発表会見に瀬戸氏の出席が間に合わなかったほど、今回の人事が急転直下だったということなのだろう。

 

(この項 続く)

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