2016年8月20日土曜日

黒霧島、いいちこ抜きNo.1に…一点突破戦略で売上7倍、懸念は「飽き飽き感」(6)

霧島酒造は100年企業だが、その躍進はこの15年ほどのことである。その前の85年間、同社は従業員を大切にしてこなかったのか、お客様を幸せにしようとはしていなかったのか。そんなことはないだろう。

 霧島酒造の成功は、黒霧島の開発というマーチャンダイジングとそれを拡販させたマーケティングにある。それが2大成功要因だと私は見る。

横綱・白鵬 をCM起用、焼酎で天下


 同社は14年、黒霧島以前の主要製品だった「霧島」を「白霧島」と改名した。そして、横綱・白鵬をCMに起用した。それは、私にはまさに同社の「業界横綱宣言」に聞こえた。

「今年、年商700億円をうかがい、それを超えて酒造会社としては未踏の1000億円企業を目指す。ただの業界1位に甘んじてはいけない、と社内に言っている。大きく突き抜ける首位、『Through』を目指す」

「突きぬける」、つまり日本酒焼酎メーカーとしては未踏の領域に登っていく、という意味だが、それには越えなければならない壁がある。

(この項 続く)

0 件のコメント:

コメントを投稿