2018年3月15日木曜日

伊調馨パワハラ告発者と貴乃花親方、シンクロし合う「告発ラリー」(3)

いわば、相撲協会に真っ向から果たし状を叩きつけている。事件への対応についても、次のように容赦なく告発している。
「本件傷害事件の調査・報告、日本相撲協会の各組織による決議・発言等については、不当・不適切にとどまらず、違法なものも存し、公益法人としての日本相撲協会及びその各組織の適正な運営には次に述べるとおり、重大な疑義が生じています」

 また、相撲協会が委託して同事件を調査した危機管理委員会については「被害者の同意を得ることなく、被害者の具体的な診断内容を入手して報道機関に公表しています」と指摘した。個人情報保護という観点からはその通りだろう。

「さらに同委員会は、被害者の主張を聞く前に中間報告要旨を公表し、その後の最終報告においても重要な点で被害者の主張が全く反映されておりません。このように、本件傷害事件に関する日本相撲協会による調査は、公正中立な内容とは到底評価できないものであり、身内による全く不十分な調査と報告をもって済ませようとしています」

 貴乃花のこの指摘、主張には説得力がある。危機管理委員会が相撲協会の内部機関である以上、被害者側からのこのように指摘されてしまえば反論することは難しいだろう。

 前述の伊調問題においてレスリング協会の倫理委員会がただちに第三者委員会に調査を委嘱したのは、相撲協会の内部機関である危機管理委員会の調査結果が、最後まで「眉唾もの」として受け止められたいきさつを踏まえたものとも推察される。

(この項 続く)

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